琉大化学ってどんなところ?琉球大学 化学科のカリキュラム紹介琉球大学 化学科の研究室紹介

土岐 知弘(3年次向け研究室紹介)

研究室名:地殻内部水圏地化学研究室
教員名:土岐 知弘(とき ともひろ)
教員研究室:理B347
備考(実験室等):理C329
A. 履修しておいてほしい授業科目
 海洋化学概論、海洋無機化学、海洋無機化学実験
B. 研究室について
【研究分野】
 地球化学。特に、地殻内部流体(地下水、冷湧水、海底熱水、マグマ、石油、天然ガス、ガスハイドレート、・・・etc.)を新たに「地殻内部水圏」と名付け、地球化学的な手法を用いて研究対象としています。
【研究方法・卒業研究テーマ】
 潜水艇を使って冷湧水や熱水といった海底から湧出する流体を採取したり、掘削船と使って海底下の流体を採取したりして、流体中の溶存ガスや重金属の濃度、あるいは各種同位体といった化学組成・同位体組成分析を行い、流体の起源や移動過程、あるいは海底下における化学反応過程を解明します。
(1)冷湧水のメカニズム
 海底には、水温は海水とほとんど同じですがメタンや硫化水素を豊富に含んだ流体がしみ出している場所があります(冷湧水現象)。なぜ海底から水がしみだして来ているのでしょう?その答えを探るべく、冷湧水の化学組成が私たちに教えてくれる情報を読み解こうとしています。こういった取り組みは、海底下に眠る石油・天然ガス・メタンハイドレートの蓄積・形成・崩壊過程や地震発生機構の解明にも関連があると期待されます。
(2)海底熱水系の海底下における化学反応過程
 水深数1000 mという海底では300℃以上の流体が噴き出している場所があります(海底熱水現象)。海底熱水の化学組成は母岩やマグマの組成、さらには上昇過程における海水の混合や圧力の低下に伴う沈殿・再溶解あるいは気液分離といった化学的反応過程、また表層を中心にした微生物活動によって規定されると考えられています。実際に海底熱水は場所ごと、地域ごと、噴出孔ごとにそれぞれの個性があることが知られています。その違いを明らかにし、かつその原因を探ることで、海底熱水系で今現在起きていることについて明らかにしたいと考えています。かつて生命は熱水から生まれたかもしれないと言われています。本当にかつての地球の姿がそこには現存しているのでしょうか。海底熱水系の現状の姿を化学的な言葉で記述する。そんな役割を担うことを目指しています。
C. 学生への一言・その他
 大学時代には、常日頃から身の回りの現象に興味を持ち、研究や講義、実験、サークルや部活、アルバイトや就職活動を通して、ひとを含めた自然と自己との関わり合い・距離感を心身ともに感じてください。また、技術的な面においては、現象を多角的・客観的に見る能力、物事を系統的にまとめ、対応を判断する力、自分の考えを的確に伝える表現力など、社会でふつうにひととして活動してゆく上で身につけておいた方が望ましい力を体得してください。
 卒業研究や大学院では自然現象を科学的に把握し、データを真摯に受け止め、論理的に筋を通すことに力を注いでください。一己のノンフィクション・ストーリーテラーであることが求められています。いかに史実に忠実に、いかに説得力のある筆力で結論を示すか、時には作業仮説を提示するか。いずれは研究する仕事に就くにせよ、一般の仕事に就くにせよ、新しく物事を作り上げる能力が必要とされています。時には想定外の事象に突き当たるとも、前向きに各種能力の鍛錬に取り組んでください。
 世界は広く、ひとりひとりの力は限られています。それでも、ひとは必然的に存在しているかけがいのない数多くのひとりひとりの中のひとりであることは間違いないはずです。自己の存在の必然性を見つけ、打ち込むべし!健闘を祈る。

化学系説明会やってます!
小中高等学校の理科(化学)ご担当の先生方へ 琉球大学 化学科の入試情報 学生の声 琉大化学の先輩からアドバイス! 琉球大学 化学科へのアクセス情報 琉球大学化学同窓会 琉大化学のパンフレットをダウンロード 化学実験の安全ガイドラインをダウンロード